ココロミにきみ

本と体とプログラミング

2017-01-01から1年間の記事一覧

本 うしろめたさの人類学

「うしろめたさの人類学」松村圭一郎さん著 とても個人的なことだけど、いまこの世界が自分にはとても生きにくい。その生きにくさはたぶん、市場の商品取引の発想が社会の他の領域でも幅を利かせているせいじゃないかと思う。美味しい料理の感想にコスパって…

本 人工知能と「最適解」と人間の選択

「人工知能と『最適解』と人間の選択」NHKスペシャル取材班 ”人工知能の発達はたぶん止められない”、という本文の中の言葉はその通りだと思う。できるのは(後追いで)法律で使用法の社会的制限を加えることだけだろうなと思う。間に合うかしらん。 ”将棋ソ…

本 リスクと生きる、死者と生きる

「リスクと生きる、死者と生きる」石戸諭さん著 東日本大震災に関わらざるを得なかった人たちへのインタビューと著者の思いを綴った本。 津波で逃げ遅れた人の家族の言葉、原発で避難を余儀なくされた人、その後の復興をになった人たちの話は、どれもずっし…

本 差分

「差分」佐藤雅彦さん他著 例えば、この3つの点の図だけを見てもなんだろう?くらいにしか思わないけど、 ・ ・ ・ この下の図をみた後だと、上の図は表情のない顔にしか見えなくなる ・ ・ ∀ そして、この上の図から下の図をみたときに、「(唇がニコッと…

本 頭の決まりの壊し方

「頭の決まりの壊し方」小池龍之介さん著 自然な”流れ”に身を委ねたり、心のバイアスをとっていった時に人がどういう感覚になるのか?ということに関して、この著者のような表現を初めてみた。 見聞きするものへの執着が落ちて、どうでもよくなればなるほど…

本 エッジエフェクト

「エッジエフェクト」福岡伸一さん対談集 柄谷行人さんとの対談では、「なにか大事な決断をするときに、死者とまだ生まれてない未来の人の言葉に耳を傾けること」 という言葉があった。内田樹さんも同じことを言う。死者と生来者(勝手に造語)の声に耳を済…

本 京都の壁

「京都の壁」養老孟司さん著 普通、都市は城壁で囲まれるのが普通。京都にはそれがない。日本では代わりに心の中の壁がそれに相当する。物理的に入れないわけじゃなく、心理的に入れない壁。その”壁”があるものとして日本人は振る舞うから、あるものとして機…

本 身体知性

「身体知性」佐藤友亮(医師・武道家)さん著 医師が覚えるべき知識の量に圧倒され、その知識を使って科学的思考をする暇がなくなっているという話は興味深い。読んでるときたまたまラジオから流れてきた、胃がんの手術の手法は1800年代にできた3種類から発…

本 街場の天皇論

「街場の天皇論」内田樹さん著 この本で初めて腑に落ちたことがある。 なぜリベラル・左翼・知識人が力を持たないのか。それは政治的なエネルギーの源泉が「死者たちの国」にあることを知らないから。言い換えると、なにかをするときに「これでは死者たちに…

本 肌断食 スキンケア、やめました

「肌断食」平野卿子さん著。 人は健康を害したときに、自然に立ち直る仕組みを身体が持ってるんだから、肌に限らず余計なことはできるだけしないほうがいいんじゃないか?って思っていた。そしてこの本に出会う。美容業界からはおそらく黙殺されているであろ…

本 ひとりぼっちこそが、最強の生存戦略である

「ひとりぼっちこそが、最強の生存戦略である」名越康文さん著。 対人関係のストレスの多くは、実は、現実の相手というよりは、「心の中の他人」によってもたらされるものです。(本文より) いやーこれ実感。この本を読む直前がまさにそれ。仕事に会社、家…

本 日本の覚醒のために

「日本の覚醒のために」内田樹さん講演集。 剣というのは、手を延長した道具ではありません。それを手にすることで心身が調うという装置です。・・・(中略)・・・剣を「依代」として巨大な自然のエネルギーがこの身体の流れ込んでくる。 (文中より) 武術…

本 みみずくは黄昏に飛びたつ

「みみずくは黄昏に飛びたつ」村上春樹さんに川上未映子さんがインタビュー。 村上さんがインタビューを喜んだ珍しい本。 以前から村上さんはストーリーを考えずに書き出すというのは知っていた。村上さんにとってストーリーの現れ方というのは、未知の洞窟…

本 洞窟ばか

「洞窟ばか」洞窟探検家、吉田勝次さん著。 洞窟探検って勝手なイメージではRPGのダンジョンなんだけど、あれは誰かが作ったものなのですぐ飽きると思う。でも、自然が作った洞窟って脈絡のなさがきっとハマるんじゃないかと。人間に合わせて作られてないこ…

本 田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

本 『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』 渡邊格さん著。 いいタイトルを考えたなと思う。腐って土に還っていくモノゴトを中心に据えて経済を回すって発想がいい。人間も最後は腐って土に還る(暇がないのが日本だけど)わけだし、このほうが人間の生きる…

本 吹上奇譚

今週のお題「私の癒やし」 「吹上奇譚」吉本ばななさん著。 著者曰く「私がSF書くなんて世も末だ」と。でも実際は全然SFであることすら意識しなかった。ばななさんの小説はある時から、そーゆーのもありだよね」って思える人(思わないと生きていけない人)…

本 Swift基本文法と応用

本 「プロを目指すSwift基本文法と応用」(この本読んで詰まった人向け) プロを目指す Swift 基本文法と応用 作者: テクノロジックアート,長瀬嘉秀,高部真一郎,トランスコスモス・テクノロジックアート・ベトナム協力 出版社/メーカー: リックテレコム 発売…

本 アジア辺境論

「アジア辺境論」内田樹さん、姜尚中さんの対談。 たとえば隣の家の人と仲が悪いとか、同僚で嫌いな人がいるとかよくある。隣の落ち葉が自分の庭に入ってきたとか、挨拶してこないとか。いったん嫌いなったあとは、その感情の維持が大事になって、理由を後付…

本 人生の旅をゆく

「人生の旅をゆく」吉本ばななさん著。 ばななさんのエッセイはうまい。その世界観の受け止め方はそれぞれだと思うけど、2〜3ページのエッセイで、その世界にトリップさせる技術はなんなんだろう。 個人的にはその、この世とあの世があわいで繋がっている…

本 TEDトーク

「TEDトーク 世界最高のプレゼン術」 いや別にTEDに出ないけどさ(出れないけど)。話を聞いてくれる人が一番集中するのは、最初の10〜20秒だと。(そこで心を掴めないと・・・。)そのつかみは引用や他人事じゃなくて自分の経験を語れと。できれば最近、直…

数字・文字の存在場所判別>AI前処理

AIで答案の自動採点にトライする過程で、それが人間の「認識」のあり方を考え直すことになり面白いので、思考過程とともに残しておく。 * * * 以前、まだ赤ちゃんレベルの”AI”が食べやすいように、画像データ(食べ物)をちょうどいいサイズに切り取ってA…

本 考えの整頓

「考えの整頓」佐藤雅彦さん著 この本を読んで気づいたのは、自分はアーティストの言葉や振る舞いにしか興味がない、ということだった。 著者の定義によるとアートとは「なぜ生きるか?」ということ自体から考えることで、比較してデザインとは「よりよく生…

本 Graphic Recorder

今週のお題「読書の秋」 「Graphic Recorder」清水淳子さん著。 会議の記録を、絵やイラストと共に作っていくGraphic Recorderのススメ。 相手と話していることのイメージを共有するために、紙に意見を書き込んでいって、グルーピングして、時系列を矢印で書…

スキャン書類の傾き・回転修正ロジック

同一の多量の書類のスキャンにおいて、縦横にズレたり、回転した場合に自動的に正しい位置に戻すためのロジックを実際に作ったら上手くいった(当たり前だ)。Pythonで実装したがコードは書かずロジックだけ書く。 仕事で、AIで同一書類の数字(さらには文字…

本 涙の理由

今週のお題「読書の秋」 「涙の理由」茂木健一郎さんと重松清さん対談。 「泣けた」と「泣ける」の違いが重松さんの問題意識の始まりだった。「泣けた」は、” 自分のオリジナルな経験としての涙 ” の可能性があるが、「泣ける」はある一定のタイプの感情を持…

本 伝えることから始めよう

「伝えることから始めよう」髙田明さん著。 ジャパネットたかだの髙田さんがその半生と、得たものを綴った。髙田さんはいつも「今」に集中する。「今」を大事にするからこそ、それまでにないリアルタイムのテレビショッピングを思いついたのだと。そしてその…

本 マチネの終わりに

「マチネの終わりに」平野啓一郎さん著。 これはやはり幸せな話だと思う。 どこにでもいる愛し合う人たちがいて、それぞれが抱える問題があり、さらに相手の悩みを受け止めたいけど、自分の悩みは相手に背負わせたくないという葛藤があり。その遠慮がまた相…

本 経済数学の直観的方法

「経済数学の直観的方法」長沼伸一郎さん著。 マクロ経済学の数学的な根本を、科学の発達の歴史に応じた理解で紐解いてしまう。こーゆー本に出会えるのは本当に幸せ。 * * * すべては1661年のフェルマーの原理が始まり。それは「光はそのかかる時間が最小…

PYCON JP 2017に参加(プログラミング勉強会)

PYCON JP 2017というプログラミング勉強会に参加した経験をまとめておきたい。 今年2017年は参加者とスタッフ合わせて800人超が早稲田大学の一角に集まって、二日間に渡る発表や交流を行った。 PythonというプログラムはAIやビッグデータの処理から、IoT(電…

本 人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?

「人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?」山本一成さん著。 将棋AI「ポナンザ」の作者である著者の視点による、人工知能の現状を一冊にまとめたもの。読んで思ったことを書く。 現状のAIには「論理が全然ない」というのは本当のこと。ポナンザは…