「洞窟ばか」洞窟探検家、吉田勝次さん著。
洞窟探検って勝手なイメージではRPGのダンジョンなんだけど、あれは誰かが作ったものなのですぐ飽きると思う。でも、自然が作った洞窟って脈絡のなさがきっとハマるんじゃないかと。人間に合わせて作られてないことの面白さ。コウモリの糞に腰まで埋まりつつ洞窟で迷うなんって絶対したくないけど、読んでる分には面白い。
写真がちらっとしか出てこないんだけど、人が横向きでぎりぎり通れるような細い場所をくぐり抜けていくといの感じって、動物の消化器官のなかに呑みこまれていく感じじゃないのかな。胃カメラのんだときの映像によく似ている。ドーム型の広い洞窟部分も壁が襞のようになっててほんとに内臓っっぽい。地球の内臓を探検しているんだ。
そういう横向きの話だけじゃなくて、東京タワーがすっぽり入る大縦穴を、ロープ一本で中空を降りていく洞窟もあるって、想像しただけでくらくらする。
自分はぜったいやりたくないけど、ハマるのは分かる。著者がなんども言ってるけど、これは中毒になると思う。
本のあと2つの面白さは、洞窟探検自体のリアルな話。トイレをどうするとか。そして著者自身の面白さ。著者じゃなかったら、すでに何回か死んでるであろうリアル・ダイハード人生。おすすめ。
p.s.身近な小洞窟