ココロミにきみ

本と体とプログラミング

マンガ 恋は雨上がりのように

恋は雨上がりのように眉月じゅんさん著

知らない人に設定を伝えるなら、45歳の店長と17歳の高校生の恋

(ネタばれします)

しかし、この読後の清々しさはなんだろう?

登場人物たちの振る舞いがとても、まっとうな感じがするからだろうか?

高校生の瑞々しさとストレートさと、中年の何かを諦めた感が静かに描かれている

* * *

お話を別の表現で言い換えるなら、ちょっとした昼さがりに、なにかのきっかけで異空間に入りこんでしまって、それはそれは素敵な時間が流れて、また現実世界にするりと戻ってくる・・・という感じ

周りの人たちは何かが変わったわけでもないし、そこに時間が少し流れただけなんだけど、その大事な時間を過ごしたことで、本人たちは新たな気持ちで・・・

その戻り方がきちんと年齢や経験に応じた具合で、17歳は力いっぱいに、45歳はそれなりにという力加減が絶妙

・・・個人的には年齢の近い45歳のほうに心情を重ねてしまうのだけど、漫画の最後で、頑張るでも諦めるでもなく、淡々と毎日を過ごすなかにほんの少しだけ違う要素が紛れ込んだという感じが、すごい好き

小説のような終わり方で、こんなマンガの終わり方は初めてかもしれない

* * *

この漫画はもうこれで満点として、恋やセックスを切り口にしないで、「全然違う世界に住む人たちが、いっとき肩を寄せ合う」みたいな漫画がもっとあるといいな

人間関係のバリエーションをもっともっと増やす実験というか、モデルケースになるような

 

 

本 生物はなぜ死ぬのか

「生物はなぜ死ぬのか」小林武彦さん著

元素のスープから、原核細胞を通って、多細胞生物までの歴史的な変遷(の科学的推測)をたどることで、「死」が生物的に何であるかを考える本

* * *

読んで、生き物は謎の中に置かれていると思った

人間は「死」をすごく大きなものとして捉えているけれど、「生き物の循環」という流れのなかでは、生き物が次に変化していくための「一つの要素」でしかないと

だからおそらく死は必須ではなくて、個人的には、進化の袋小路的な存在として「永遠の命」という可能性はあると思うけれど、生き物の流れからしたら、やはり筋の悪いものだろうなと思う

それに繋がることとして、筆者がいうように「AIという不死の存在と付き合うって人間に出来るのか?」という問題提起は面白いと思った

というか、これからずっと人間の根源的な問題になってくるんだろう

* * *

さらに個人的な感想をおし進めると、

「なぜ生き物がいるか?」とか

「生き物とはなんなのか?」とか

「なぜ生きる・死ぬを定義する存在(人間とか)が生まれてるのか?」

・・・という疑問が湧いてくる(この本では扱わないテーマ)

もうそれは科学の話ではなくて、哲学とか宗教の話ではあるけれど

それを少し斜めの視点から見ると例えば、生き物全体のあり方というのは、機械学習に「自分に似たコピーをより多く作ると高得点」という条件を与えたときの、要素の振る舞いの過程という見方もできる

* * *

この機械学習の視点から他の事象を見てみると、たとえば文化・文明のあり方も、「自分に似たコピーをより多く作る」という条件に一致した振る舞いの一つかもしれない

とりとめなくなってきたが、理由はわからないけど「この宇宙」は、要素をどんどん交換しつつ変化していく何からの循環の仕組み、という「パターン」が好きなことはわかる

いったいそれは何なんだろう?

生き物は謎の中に置かれている

本 日本辺境論

「日本辺境論」内田樹さん著

旅行のたびに持ち歩いて読み返してるのだけど、何度読んでも面白い

内田さんが言ってることはシンプルで

「日本人は辺境人マインドだよ」

そもそも日本という名前が、日の本(太陽が昇るところ)だから、他に視点(中心)があっての命名なわけで、名前からして辺境なわけです

・・・これは言われてびっくりした

* * *

常に日本人の視点は、自分たちの外にある「文化文明の中心(と日本人が思っているところ)」に向けられていて、そことの比較でしか自分たちが何であるかを語る術を持たない

・・・たしかに、ニュースの解説はつねに「アメリカがどう言ってくるか、中国がどう行動してくるかに対して、日本はどうするか?」で、「日本がアメリカや中国にどう日本がイニシアチブを取りひっぱていくか?」なんてニュースは聞いたことがない

「その非対称性っておかしくない?」って誰も言わないのが、私たちのスタンダード

* * *

その辺境マインドの他の表れとして、日本は周りの先進的な文化や文明に

A :「追いつけ追い越せ!」状態のときは、すごい力を発揮するけれど、

B :「いざトップに来ると何をやっていいか分からない」になってしまうという

その具体的な例が、

A : 「明治維新の諸外国へのキャッチアップのすごさ」なのに

B :「第二次世界大戦のアジア侵略後の(統治)計画のなさ」だったり、

A : 「高度成長期の世界第2位まで上り詰めた」が、 

B :「その後の振る舞いがわからないために、エコノミック・アニマルと呼ばれたり」という

・・・なるほど!以外に言葉がでない

* * *

この内田さんの考察の面白さは、

「日本人が自分たちを、キャッチアップを得意とする辺境の民であると定義している」

という理解だと思う

自分たちが世界のトップに立って、周りの国を指導する立場は「定義上、日本ではない」ので、そうならないように必死の(トップにならない)努力をするのだと

* * *

別にそれは悲しむことではなくて、そういう性格の人っているよねーと同じくらいに、自分たちの国民性にあった、国際政治や市場での立場やポジションを目指そうよ、という話になる

逆に、日本が世界を指導する、リードする立場を国全体として目指すというのは、国民の理解を得られないし、無駄にエネルギーが使われるだけになるのだろう

* *  *

この大局観は何をするにおいても役に立つので、たまーにこの本を読んで、自分たちの辺境性を思い出すのがいい塩梅だなと思う

ドリフトスケート練習記録

<ドリフトスケート3週目>

練習の時に気づいたことをまとめておく

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(自分でL・Rを描いてます、便利!)

 

まず「いい場所」を見つけること!が大事

・角度1.5-2度くらいの路面が悪くないところ

家の近くの急な坂やでこぼこ道で練習するより、遠くのいい場所の方が上達が早い

(山手にある大きな公園の平日の駐車場とか・・・)

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(yの角度がそんなもん)

 

その次に、練習の順番を考えること!

 

<毎回やること>
・ドリフトスケートをハの字に毎回きちんと置く

・ボードのどこに足を乗せると安定するのか、1cm刻みで毎回確認する

・前側の足をスケートに乗せて、いったりきたりさせて方向を確かめてから動く

 

<練習のステップ>
1. 平地で「前足につられて、後足で地面を蹴って進む」に慣れる(電柱や壁を押す)

(わたくしここで2週間費やしました。。。)

2. 角度2度ぐらいの広い坂道で、大きなS字カーブを描く練習

3. 坂道で、細かいカーブを描けるようになる

(イマココ)

4. 坂道で、左右の足を交互に前後させる

5. 坂道で、加速するように左右の足を動かすのを練習

6. 平地で、普通に進む方法を練習(最初、1の次に6を練習していた・・・)

7. 平地で、止まり方を練習

・・・

ぐらいかな、とりあえずは

 

* * *

一番の難関はやっぱりほんとに初めの頃で、大ゴケを何度もして、よく大怪我しなかったなーと自分でも思う

坂道のカーブを練習するようになると、スピードが少し出てきて、車輪に圧力がかかるので、実は車体が安定してコケにくくなる(自分の乗る能力の変化とはまた別の話として)

逆にいうと、平地で遅い速度でまっすぐ進むほうが、車体の安定が悪いので難しい

* * *

ちなみに膝パッドはしてて良かったです

段差で前方にヘッドスライディングになったときに役にたちました

腰は防御できないのが難点・・・

頭も本当はガードしたほうがいいと真面目に思う

ここのcanvas-urbanが、安くてカッコいいと思うんだけど、個人的な問題としてサイズが入らないのだよね・・・

なのでサイズが合う方には僕の分まで使ってください

www.ogkkabuto.co.jp

 

あと、これは普通なのかもしれないけど、右側のボードの滑り止めが2週間で剥がれ始めた

スタートの時にちょっとずつシワがついていくらしい

 

で、ちゃんとそれも直す方法があるですねー

が、自分で直す人のblog見つけたのにどっかいってしまった・・・

追記:発見!

フリーラインスケートがんばるブログ フリーライン用デッキテープ作成

様です!

 

上のリンクを見ない人のために記憶にあるものを呼び起こすと

1. ドライヤー(ヒートガン)で今あるデッキテープを剥がす

2. 透明のプラスチックで、ドリフトスケートの型を取る(A)

3. (A)を使って下のデッキテープから型を抜く(B)

4.  (B)をドリフトスケートに貼り付ける

というのが大まかな手順だった気がする

blogを発見したらリンク貼ります(はりました)

これはそのうち自分でやらなきゃいかんやつ

怪我しないように、迷惑をあまりかけないように(誰に)、がんばるぞ〜

ちなみにそれが目的ではないけど、体幹が鍛えられると思います

それが何の役に立つのかは知りませんが・・・

 

素敵なスケートライフを

 

BL(ボーイズラブ)漫画がなぜ女性の一部に流行るのかの話

BL(ボーイズラブ)漫画がなぜ女性の一部に流行るのか?という話を聞いて、考えさせられた 理由の一つは、(女性が出てこないから)「被害者がいない」からだと

で、これを聞いたときに「そんなふうに感じてたんだ!僕自身はあまり加害しないと思うけど、そういう社会だから分かる気がする」って思った

つまりBLが流行る理由は、「(A)目に見えるレベルの男女差別の社会構造や、何割かの人々のあからさまな差別言動」が原因なんだと思ったわけで

・・・これはある意味正しいと思うのだけど、問題はそれだけではなかった

大きな言葉である(A)だけでなく、これから書く(B)も含まれていた

というか(B)の方がより根深い問題なのかもしれない

ja.wikipedia.org

* * *

例えば、僕が自己認識として「男女差別をしない行動や発言」を徹底的に自分に課したとする

でも、例えば根本的な考え方のなかに「(女性に言及せずとも)男はこうあるべき」が入ってるだけで、僕の発言や行動の節々に「(B)微量の加害しうる何か」が含まれてくる

この「微量」というのがポイントで、僕はそれに気づけない

でも「気づく側」はそれに「ピリッ」と、「イラッ」と反応する

「言う側(の僕)」は大きな意味でのルール違反(A)はしていないし、「気づく側」にとって「小さいイラッ」だから、咎めるのも何か違うかなと感じてしまう(のだろう)

でもその「微量の加害」からの「イラッ」や「ピリッ」の構造は確実に存在していて、毎回少しずつ積もっていく

それがどうなるかは言うまでもなく・・・

* * *

この「(B)微量の加害」という構造は、「男女差別」の話にとどまらず、それぞれの人が持つ「大事にしてること」や、「常識」の中にも必ず入っている

この問題の扱いが難しいのは、表面的に差別につながってない考え方の中にも全部「微量の加害になり得るもの」が入ってるから、多くの人は「気づく側」には(自然に)なり得るけれど、「加害する側」であることは、指摘されない限り気づけない

つまり、誰もが意識的には「気づく側」で、知らないうちに「加害者」に同時になっている

その、わかりやすい例として現れたのがBLというジャンルの人気だったと

「単語テストwebアプリ」を作りました

「マイナーな言語を勉強しようとする時に役立つかも」という単語テストアプリ

「 word word 」を作りました

ユーザー自作の単語と意味のリストを読み込んで、テストができます

 

(使い方)

・問題が出て3秒以内に答えを考えて、答えが表示されたら、正解・不正解を記録します

・正解した単語は省かれていくので、苦手な単語だけが残っていきます

・ファイルに保存して、また再開できます

 

app : word_word

molingit.com

 

個人的に、全人口500万人くらいの言語を学ぶ必要に駆られて、これはやるしかないなと思ったのがきっかけです

* * *

単語帳を自分で作るのは果てしなくめんどくさいですが、wikiの頻出単語リストやDeepl翻訳などのネットリソースを使う方法も、アプリの説明ページで紹介しています

google翻訳も役に立つんですが、単語レベルでしかも日本語に訳すとだいぶズレるから、最終的には自分で訳に手を入れる必要があり・・・

おそらくマイナー言語を学ぶグループや教室レベルで、単語リストファイルを複数人で共有するという時に一番使いでがあるんじゃないかと思っています

* * *

そいでもって、単語と意味のすごいリストがあるよ!できたよ!っていうのを言ってもらえたら、プレインストールdataとして掲載させてもらいますのでご連絡を

youtube


www.youtube.com

 

 

ドリフトスケートをやってみる

前々からやってみたかったドリフトスケートを始めてみた

近所の中学生男子に、

「オリンピックに影響されてスケボーを始めた君とは違うのだよ、きみとは!」といいたいが(パラリンピック直後で何も言えないので)言わない

 

で、乗るとですね、左足くんと右足くんが勝手な方向にいくんです

「おいおい、いつから勝手に動き出したんだい君たちは?」

と問うまもなく、股裂きの刑に何度も遭遇

 

そして、スケートのお約束必殺、手すり磨き壁磨きを、へっぴり腰で町中で披露!

全然知らないおじいさんから、ニコニコ顔で「ゆっくりやればいい」とか言われたり

・・・まさか壁磨きのほうじゃないですよね??

町中に 知り合いつくる ドリフトスケート(字余り)

 

そして、小学生からランニングするお兄さんまで、目が釘付け!(笑)

・・・乗ってる時じゃなくて、ドリフトスケートを持って歩いてるときの話ですがね

ドリフトスケート

ドリフトスケート

これに乗ると道路の路面の状態に、ものすごく敏感になる

道路も古くなるとゴツゴツしてきて、全然車輪が回らない

路面から剥がれた石の粒が溜まってるところは危険地帯

 

一番いいのは出来立てほやほやのアスファルトwith壁付き

新しいコンビニの広い駐車場とかベストですね

駅とかのコンコースもいいっすね(不許可です)

 

そしてさらに、ほんのちょっとの坂道だと最高

たぶん、2度とか3度っていう、普通に歩いてたらわからないくらいのが。

5度はもうスピードが出すぎて無理

町中が ワンダーランド ドリフトスケート(字余り)

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ラインスケート(正統派お高いやつ)に比べると、ドリフトスケートは車輪の回りが悪いという評判で、たしかに4つの車輪のうち1つは回りが悪かった

付属の六角ナットで緩めると、そこそこ回るようになったからいいけど

もしかしたら当たり外れがあるのかもしれない

 

いつかはラインスケートに

こいつです↑買ったやつ

 

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youtubeを見て練習をするときに最初は日本人のを見てたんだけど、英語のを見たらすごくわかりやすいのがあったので、単に「drift skate」だけでいいから検索するのがおすすめ

最初、ハの字に置くって知らなかっただけで、だいぶ苦労したし


www.youtube.com

 

下のはたぶんフリースケート協会かなんかの人たちの、ドリフトスケートって便利だよ!って動画で、上のやつより街中で乗るときの感じが伝わってくる

・・・願わくば、こう乗りたい


www.youtube.com

 

最終的な野望は、スーツ着て、ホットドックを食べながらドリフトスケートで出勤

だな

乗ってる自分 忘れる境地 ドリフトスケート(字余り)