東日本大地震の後の、福島に住む人の声を初めて聞いた
人間が避難した後、繋がれていた牛たちは鼻輪が柱に短い綱で留められているため、逃げることも、餌を食べることも、水を飲むことも、疲れても横になることも出来ずに、ありえないくらい鼻が伸びてガリガリに痩せて死んでいたそうだ
そういう動物たちの存在に気づいたひとりの女性は、福島になんども通って、まだ生きている家畜たちの世話をし始めた
もっと世話をするために、福島のコンビニで働くことにして、荒れた農地と餌のない家畜を結びつけて、動物たちを世話していった
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牛がいるだけで畑の雑草をどんどん食べてくれて、糞で耕してくれる
いつか使える知識かもしれない
今は、もーもーガーデンとなっているそうです
また別の話で、県内に残った人たちの家には冷蔵庫が2つあることも多いと
娘や息子の家族が遊びにきたときに、こどもには県外の食べ物を食べさせて、自分たちは県内産のものを食べるから
また、以前は野菜を育てていた人たちが、孫に食べさせられないという理由で畑を続ける気力がなくなり辞めてしまったことも
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ひとりひとりの言葉の真剣さが響いてくる
いつか行こう、いつかいこうと思いつつ10年が経って、この本を読んでやっと自分の中の旅がスタートした気がする