本 「美内すずえ対談集 見えない力」
ガラスの仮面の作者、美内すずえさんと、能楽師、武術家、物理学者の対談
人間の営みの限界は、つねに現代の科学の外側にあることを知った。美内さん自身が連載の中でその存在を実感したからこそ、人間の定義を広げる御三方を対談相手に選ばれたのだろう。
例えば武術家の甲野善紀さんは、首が回らない人の首筋に真剣をピタっと当てることで治してしまったり。今の科学では説明がつかないことに自分がどう向き合うか。
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美内すずえ対談集 見えない力 梅若 実(能) 甲野善紀(古武術) 大栗博司(物理学)と語る
- 作者: 美内すずえ
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2018/10/25
- メディア: 単行本
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物理学者の大栗さんは、最小の物質は、現在の理論では ” 一次元の弦のような存在 ” を想定すると言う。それには ” 大きさがない ” という仮定をされていると。
普段無条件に信頼している ” 科学 ” が存在の根本すら明らかに出来ていないと。
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「見えない力」というと怪しい話のような気がしてたけど、よーくよーく考えると日常生活ですら、見えない力で回っている部分のほうが多いんじゃないかって。
ガラスの仮面の人気を支える裏のすごみが分かる本でもある。