ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 パパは脳研究者

「パパは脳研究者」池谷裕二さん著

この本の一番素敵なところは、池谷さんが「楽しんで・喜んで」子育てをしている所。我が子があれやこれや出来るようになる、親としての喜びとともに、人間が発達していく様を身近で観察できる、科学者としての喜びに溢れている。

例えば、3歳児は白雪姫の面白さが分からないが、4歳児は他者の視点を想像できるようになるので、毒リンゴの場面をドキドキしながら読めるようになるとか。

パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

 

誰にとっても役に立つだろう視点は「褒め方」のことだった。

子どもの ” 努力 ” を褒めないように(著者が努力)している

たとえば、子どもが ” 絵を描きたいと思って ” 描いた時に、「よくがんばったね」と褒める。すると子どもは「自分の絵を描きた意欲に従って絵を描いた」のに、「褒められて嬉しいから絵を描いた」に自分の認知を変えてしまう。その結果、絵を描きたいという意欲がなくなり、絵を描かなくなってしまう。

大人になろうがどんな年代でも共通する人間の意欲の仕組みの話だと思う。

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子どもを育てる人を勇気付ける、暖かい本だと思う。