ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 神は詳細に宿る 感想3

「神は詳細に宿る」養老孟司さん著 感想3

養老さん曰く

ヒトが使う情報系には2つある

遺伝系と神経系

言われてみるまで気づかなかった

とくに神経系が情報を扱っていると意識していなかった

自分の言葉で言い換えると、

・化学物質による「情報」の保存を扱う遺伝系

・脳やホルモンなど、刺激や反応を電気信号と化学物質で「情報」として使う神経系

それぞれ 血と氏に相当するわけで、昔の人はちゃんと2つの情報系を意識していたんだなと、負けた感

神は詳細に宿る

神は詳細に宿る

 

 * * *

生き物はどちらの情報系を最初に扱うようになったんだろう

仕組みの単純さからいったら神経系が先じゃないかと思うけど、もし神経系が先に発達したとしたら、かなりヘンテコな生き物だったかもしれない(失礼!)

自己複製をするための「情報」を内部に保存できないわけだから、周りの環境を鋳型「情報」として、そこに神経系の反応を繰り返すコトで複製を作るとか

案外、生き物の定義は広くなれるかもしれない

* * *

話を最初に戻すと、私が神経系を「情報系」として「認識」していなかったことは、個人的な迂闊さもあるけど、人類共通の盲点なのかもしれない

つまり、「認識」を担っている脳自体への自己言及は、その根っこの部分が「認識の認識の認識の・・・」という無限ループになって闇の中に消えていくから、最後までスッキリ分かることができない

つまりは神経系の存在を「前提条件」(=見ないもの)としてしまう

養老さんは昔に「唯脳論」でそのことを言ってるのだろうけれど、その理屈を納得している人でも、普段の思考の際には無意識に神経系の話を除外しており、「自分の外に客観的な事実がある」という話をする

例えば科学とか