「神は詳細に宿る」養老孟司さん著 感想2
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もし「今から『情報』を定義してください」と言われたらどう言えるだろう?
①物事の属性の一つ、②見えないもの、③抽象化したもの・・・(今ひとつ)
そこに養老さんはこれ以上ない明快な定義を言う
時を経ても「同じ」であるもの、それが「情報」である
・・・すごいシンプル
言われてみれば、そんなような気もするけど
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「情報」という概念がなかった時代の生活を再び想像してみる
天気、自然、モノ、自分、周りの人、動物、すべてが変化していき、変化しないものはほとんど見当たらない
そんな中で、「狩り・農耕・採集の方法」、「先祖の教え」や「しきたり」などは、自分が小さい時から死ぬ頃まで変わらない特別なモノ
・・・たしかに「情報」は変化しないもの、と言ってもいいような気がする
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また養老さんは、
「意識」が扱えるのは「同じ」ものだけである
という
これまた、ほんとう?って思ってしまう
なんか「意識」って色々やってそうだけど??
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これも想像してみる
狩猟採集生活において、狩りが①同じパターン、②違うパターンを考えてみる
①「このパターンは前回と『同じ』だ!」「だから過去の経験を使おう」
=>>「意識」の働き
②「このパターンは前回と『違う』!」「だから何をしていいか分からない!」
=>>「違い」の受け取りは感覚の働き =>> 未経験には本能で対応
(*もし少しでも何か出来るというのは、一部が過去のパターンと「同じ」)
こうやって考えるとたしかに、「同じ」の時にしか「意識」は働いていない気がする
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まとめると「意識」が扱うのは「同じ」であり、つまりは「情報」であると
意外な結論だけれど、「意識」が扱うのは「情報」だけなんだ