ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 虫は人の鏡

「虫は人の鏡」養老孟司さん著

さまざまな虫の写真と、虫の生態にまつわる話

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虫の「擬態」は日本ではあまりなくて、オーストラリアには分かりやすくあると初めて知った

オーストラリアの自然は場所にもよるが、樹木はユーカリとアカシア、そして年間降雨量50mmみたいな気候があって、そこでは自然は限りなく単調になる

単調なところでは「擬態」が生きてくる

 

これはどういうことかと考えてみて、自分の経験に置き換えてみる

例えば、都市で人があまりいない場所なら目が悪い人でもなんとか歩けるのは、環境が「単調」で、自然ほどは視力を要求されないから

しかし、日本では自然の中に一歩足を踏み入れると、上下左右全てに気を配って歩かないといけない

たとえ虫が近くにいても、擬態しなくてもほとんど見つけられない

虫は人の鏡 擬態の解剖学

虫は人の鏡 擬態の解剖学

  • 作者:養老 孟司
  • 発売日: 2020/12/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 このことを逆転して考えると、都市では環境が単調だから人間は何かに「擬態」しないと生きていけないんだろう

自然に近い場所にいくと、気分がよくなるとか伸び伸びできるとかは、きっと「擬態」をしなくていいって心と体が分かるんじゃないだろうか