ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 BORN TO RUN 走るために生まれた

「BORN TO RUN 走るために生まれた」クリストファー・マクドゥーガルさん著

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走ることで有名なメキシコのタラウマラ族と、ウルトラ・マラソンの世界的ランナーたちが、ただ走ることの喜びを求めて走った記録

そして現代の走る人たちに共通の悩み「走るほど足が壊れるのはなぜか?」に始まり、「人間が今ある姿はなぜなのか?」を辿る

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外の世界を寄せ付けないタラウマラ族と、ウルトラ・ランナーたちがどうやって邂逅を果たしたかは本を読むときのお楽しみとして、200万年前に人間が持っていた武器について書く

他の動物たちに比べて人間は体毛が薄く、全身で汗をかけるのが特徴だというのは、知識として知っている人は多いと思う(僕もそうだった)

しかし、それらの特徴がどういう意味を持っているか?についての全体像を描けることをこの本で初めて知った

たとえば

・ふくらはぎと踵をつなぐアキレス腱は、チンパンジーにはないが人間にはある

・頭を支える腱である項靭帯は、チンパンジーや豚にはないが人間、馬、犬にはある

ここから言えるのは(仮説として)人間は走るように体が作られている

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さらに無毛であり、全身で汗がかけるのは、走る時に発生する体内の熱を逃す武器になる

肉食獣や草食動物は、人間より強い牙や力、スピードを持っているが、一定の速度以上の継続には熱処理の問題が立ちはだかり、休憩を挟まないと動けなくなる

つまり、数十秒や数分でカタがつく場合は動物が圧倒的に有利だが、数十分の逃走となると人間が有利になってくると

そして実際にいまでも動物をただ追いかけて、疲れさせるだけで狩猟する人たちがいた

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話は変わって、この本に触発されてベアフット(裸足)走法を試したくなり、廉価版のシューズを2種類ほど購入した

これはそのうちの一つでまだ届いていない(今朝読み終わったばかり)

 本当はビブラムというブランドの5本指に分かれているいやつが欲しいのだけど、値段が一桁違うので、もう少し本格的にすることになったら手を出そうと思う

 さらに、この本に出てくるタラウマラ族の人たちが履いているサンダル(サンダルで走る!)に近づけた、ルナ・サンダルというのがあるのだけど、値段が高騰しすぎててとてもAmazonで買いたくなる代物ではない

でネットで検索していると海外のサイトで100ドル程度で売っているのをみつけた

英語というハードルはあれど、おそらく送料いれても日本の半額とか4分の1とかの値段なので、こちらもいつか買ってみようと思う

Venado 2.0 - Super lightweight barefoot running & around town sandal! - LUNA Sandals

ちなみに、そもそもタイヤの裏側を使って作ったのが始まりらしく、自家製で作るのもありかなと思っている(おそらく既にDIYとしてやっている人がいるんじゃなかろうか)

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題名の「BORN TO RUN」は売れるための名前ではなくて、この本が言いたい唯一のことだとしっかり伝わって、にわかランナーが一人増えた