「Dr.ヤンデルの病院選び」市原真さん(病理医)著
知っておくと、医療過剰も過少も減らせる「大人のための医療教科書」
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(著者Yンデル先生と患者Pの妄想会話)
P:先生、いい病院ってなんですか?
Y:病院を選ぶなら、家から近いことを優先する
P:・・・目から鱗です
Y:ほっといたら治る系(風邪とか)の病気以外は、一回の通院では終わらず、複数回の通院が基本となるため、病院が近いと時間も体力もお金もセーブできて良い!
P:家から近いだけじゃ、ヤブ医者って可能性は?
Y:90%以上は大丈夫です
P:なるほど・・・(心の声:ほんとは95%以上OKとか言いたいんだろうけど、それでも5%ヤブの可能性って多くね?病院と診療所合わせると日本には11万の施設があるらしいから、5%で5500施設かー)
P:じゃあ先生、お医者さんにかかる時に大事なことは・・・
真面目な話、日本で医療にかかる時「判断基準」になる本
・・・いつもの風邪っぽいときの判断、緊急で医者に行くべきときの判断、お医者さんの病理判断の基本、薬の扱い方などなど、一つ一つをきちんとみんなが知るだけで、無駄な医療が減る
・・・つまりは、患者さんの時間もお金も、お医者さんの時間も、したがって国全体の医療費も減らせる!
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しかし、この「現代の医療を受ける際の基本」を学ぶ機会がない
・・・僕は出会わなかった
教科書に「仕組みとしての医療『三次救急の役割は・・・』」とか載ってたかもだけど、子どもが真面目に聞いている率は低いし、患者としての立場から実際に使う知識としての医療の話ではない
なんというか、医療や裁判や金融といったものの制度を上手に使うリテラシーって、「個人の努力で学ぶ」じゃなくて、「国民レベルで教える」時代の気がする
そうしないと、一人一人の知識がないだけで、みんなが無駄をして、それこそ「日本の生産性は低い」という話にお墨付きを与えてしまう
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例えば、この「現代の医療の基本制度を学ぶ仕組み」にインセンティブつけて、5時間受講したら五千円あげますよ的なにしたら、多くの人が喜んで受講して、かつ、無駄な医療費が減って(五千円なんてかるく超える)、みんな万々歳・・・でもないか
・・・喜ばないのは製薬会社、医療機器製造メーカー、一部のお医者さん・・・