ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 他人だったのに。

「他人だったのに。」糸井重里さん著

糸井さんは、どうしてこんなことを思いつくんだろう?という、皆が思う思いを今回もまた深く味わった。

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殺し屋は「代理人」だからうまくいくって、言われるとそうだよなーと思う。関係者だと感情が邪魔して上手くいかないとも。

・・・他人の恋愛の成否はよく分かるが自分の恋愛は客観視できない、ってレベルでならすごく分かる(笑)

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ということは自分が何かの「代理人」を務めるときは、極力感情を捨てないとダメってことなんだ。「家売るオンナの逆襲」の北川景子扮する不動産屋、三軒家万智のように。逆に感情を適切に抑えられるなら、自分で自分の代理人がこなせるんだろう。

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もしかしたら人類史において、感情の発達と、分業(代理人の登場)というのは同時代的に起こったことなのかもしれない。

他人だったのに。

他人だったのに。

 

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糸井さんは今、なんの代理人を務めているんだろう。言葉の代理人という気がするが、そうするといわゆる詩人と何が違うんだろう。半分くらい詩人の気もする。

ちなみに養老孟司さんは、時代の代理人の気がする。今がどんな時代なのかを損得抜きで伝えられる稀有な存在。たまにこちらの成熟度が足りなくて理解不能

しかし、極力感情を捨てた機能的存在(=代理人)って、AIそのものやん。みんな、なんらかの「代理人」だから役割があって生きていられるのに、AIが代理人をやりだしたら(もう始まってるけど)、あとには何が残るんだろう。

人間の「代理人」?