「伴走者」浅生鴨さん著
マラソン、スキーをする視覚障害者とその視覚となる伴走者のお話。自分が伴走者の視点でずっと引き込まれていって、登場人物と同じように本の中で失敗を経験した。
「でも、なんで私に聞かないんですか。私は目が見えないだけで、話ができないわけじゃないんですけど」
「私は目が悪いだけ。手も足も悪くないんです。荷物は自分で持てます」・・・(中略)・・・「できないことだけ助けてください」
「私が怖いのは人にぶつかることと、落ちることだもん」
「ねぇ、立川さん。私ってずっと誰かに支えてもわらなきゃダメなのかな。誰かを支えちゃダメなのかな」
(伴走者より)
本の中とはいえ、視聴覚障害の人の言葉をちゃんと聞いたのは初めてのことかもしれない。自分の中にあった余分な同情みたいなものがバサバサ切り落とされた。自分ができないこと苦手なことをお互いに手伝えるところを手伝えばいい。
障害者に限らず、何か困っていそうな人がいれば相手に直接必要なことを聞けばいい。もし街中で困ってる人がいたら、まずそれだけを思い出そうと思う。
How to: para-alpine skiing visually impaired category
”障害者”という言葉が僕にかけていた魔法がひとつ解けた。