「嫌われる勇気」岸見一郎さん、古賀史健さん著。
嫌われる勇気は言い換えると、起業家マインドになること。
マーケティングをせず、マーケットを創造することだとも言える。
他人の期待を満たすことをやめ、自分の価値観や思うところを突き詰めて仕事をする。そして成果を出し感謝されることで、”主観的な”社会への貢献感が生まれ、それにより自分の承認欲求も満たされる。
ただし、(特に周りの)他人の期待に応えることが目的でなくなるので、嫌われることもある。その”嫌われる”可能性を引き受ける勇気を持てるかどうか。
その自他の要求の分別に、アドラーは「課題の分離」という言葉をつかう。他人の問題は他人が解決するしかなくて、自分の問題は自分が解決するしかないと。馬を水飲み場に連れていくことまでは出来るが、水を飲むかどうかは馬が決めることなので、最後は結局関われないよねと。
ただ、社会を運営していくには個の感覚だけでなく共同体に生きている感覚も必要とも言っている。
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面白かった。同時に、アドラーの考え方はやるべきことが多く、条件が煩雑すぎるので実践は広まらないだろう。
一読した上で、「嫌われる勇気」と「課題の分離」という言葉を念仏のように唱えながら生きていると、少しは楽になる気がする。
この本を読むきっかけになったのは、堀江貴文さん著「ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!」で、アドラーの教えとけっこう似てんじゃん?と思ったことから。