ココロミにきみ

本と体とプログラミング

映画 永い言い訳

西川美和監督の映画「永い言い訳」を見てきた。

主役の本木さんの顔が状況に応じて本当に老けて見えたり、生きることを取り戻して若返ったりと印象的だった。

大事な人との関係がどうしようもなくなって、無意識に感覚を麻痺させることでその状況を耐えてる自分にも気づかない。そして、大事な人との関係が二度と戻れない状況になって初めて、自分を固めていた麻痺がほぐれて感情に気づく。

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誰もが、いったい自分はどこで大事なものを間違えたのだろうかと思う。

いまは少しだけその答えがわかる。人生で一番大事なときにミスを誘うのは「意識」だと思う。なぜなら意識は「意識」が変わらないことを一番大事なものとしようとする。人生の一大事というのは、環境がものすごく変わりそう瞬間なわけで、(その人自身を含む)環境が変わってしまったら「意識」も変わらざるを得ない。それは「意識」にとってはイヤ。

だから一番大事なときに「意識」は「(変化を感じ取って自分や環境を変えようとする)感覚」に蓋をする。

 

それだけ分かってたら、一番大事なときこそ「感覚」に耳を傾ければと思う。でもきっと普段から「感覚」を大切にしてないと、大事なときだけ「感覚優位」なんて無理なんだろう。そもそも「感覚」を大事にしていたら、おそらく人生の一大事で「意識」が前面に出て来ないんじゃないかと思う。

永い言い訳は「意識」が「意識」を含む本人全体への、「オレは悪くないよ」アピールだと思う。

 

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