「死ぬまでに学びたい5つの物理学」山口栄一さん著。
せっかくこの世に生まれて&科学がある程度発達しているなら、その人類の遺産の最先端の一歩後ろくらいまでは自分の頭で理解したいという、ある意味真っ当な欲求に応えようとする本。
エネルギー量子仮説
これらの法則や理論がどういう歴史的経緯で出来たか、またその導出過程(の一部)を教えてくれる。アメリカの科学の教科書に近い感じかも。
易しい言葉で書かれてるが、肝の部分には「物理的に正しい(けど分かりにくい)表現」が容赦なく出てくる。相対性理論はその導出を20ページ使って説明してる。本気。

- 作者: 山口栄一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/05/13
- メディア: 単行本
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個人的に初めて知ったのは、量子論は(等速直線運動下での)特殊相対性理論としかまだ融合してないということ。
つまり、(加速や減速する)一般相対性理論下での量子論的振る舞いは、まだ分かってないと。だから例えばビッグバン理論とかも等速直線運動想定の下での展開なんね。それとも統計力学だけで十分なのかな?
あと(個人的に大学時代に理解に苦しんだ)シュレディンガー方程式を、普通に仕事場で生産技術として使ってる人がいるのは不思議な感じがする。