ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 眼が人を変える

写真家の友達の勧めで読む。この本は「視る」ということに、新たな「言葉」を与えてくれる、またまた珍しい本。

この筆者がすごいのは「視ること」の左右の眼のバランスといった、自分にも想像つくレベルの話だけでなく、外の眼と内の眼(意識の風景)のバランスといった内観や心理療法に出てくる技法を、実地と経験をベースに「使えるトレーニング」まで高めたこと。 

眼が人を変える

眼が人を変える

 

 さらには、物事を捉えるときの実際の眼の使い方から、その人の性格傾向がわかってしまう、という面白い(恐ろしい)アイデア。逆にいうと、眼の使い方を変えることで性格傾向(の一部)が変えられるということ。それがタイトルにもなっていて、具体的には野球選手やゴルフ選手の、眼の使い方の変化によるパフォーマンスの改善例が出てくる。

それが読者にもできるようにと、本の末尾に「眼の使い方による自分の性格傾向を教えてくれるチェックリスト」が載っている。筆者が運営している視覚情報センターで測ってもらうのもあり。

最後に(作者はちらりと触れただけだが)喫緊の問題として出てきたのは、

「視力の定義の浅さ」がもたらす「既にある気づいてない被害」

つまり、眼鏡屋さんやコンタクト屋さんの「見る」ことの定義が浅いばかりに、それぞれのお客に、使う場面・頻度・目的にあってない眼鏡やコンタクトを処方されている可能性が大であること。個人的には最近コンタクトを作ったときに、雑な感じを受けたのと符合するかもしれない。

 

後日、この本を紹介してくれた友達が上述の視覚情報センターで検査を受けにいってきた。検査の時に面白かったというのが、「人間の目は一番リラックスしている時は斜視気味に左右がそれぞれの方向を見ている」と。しかし本を読んだりスマホやパソコンを見るときは、目と目の間の筋肉に力を入れて目を寄せている。だから、メガネに光の方向を曲げるプリズムを入れると、斜視方向に目が向いているのに近い所に焦点が合わせられるメガネが作れるんだそうな。つまり目の筋肉がリラックスしたままパソコン仕事ができる!これって画期的なんじゃない??

目の方向を支える筋肉と、目のピントを合わせる筋肉は別物ではあるけれど、片一方が緩めばもう片方も緩んだりしないのかな?もしそうだとするなら、寝る前に目の筋肉をリラックスさせるメガネが作れるとか??そしたらピントを合わせる筋肉も弛緩して、視力も回復して行きそうな?夢はふくらむ。

とりあえずは視覚情報センターに行ってみてから。