ココロミにきみ

本と体とプログラミング

対戦型ピンボールDIY

対戦型ピンボールを作りました

簡単にできて面白かったのでご紹介


www.youtube.com

 

A3の9mm板を一人分の材料にしています

枠とレバーは12m*12mの角材で、17mmくらいのビー玉想定です

 

ポイントはやはりAI画像生成で雰囲気を出すことです

Adobe Firefly (Beta)

2023.7現在は登録すれば無料で使えるはずです

英語の文章はgoogle翻訳で!

 

それをA3のシール用紙に印刷して、背景としてべたっと貼ってしまう

 

ボールを打つバーの関節部分が一番手間だと思いますが、映像にあるような仕組みを作らずとも、シンプルな釘打ちだけでもいけるかもしれません

最後にそれぞれの盤面に3本ずつ釘を打っていて、偶然性を高めています

 

A3の印刷機が使えるなら夏の工作にオススメです!

本 学者は語れない儲かる里山資本テクニック

「学者は語れない儲かる里山資本テクニック」横石知二さん著

 

現役の地域おこし協力隊として働いている今、この人の本を再読しようと思った

* * *

横石さんは、「地域おこし」はそこに住む全世代の人に、「役割」と「出番」を与えることだという

筆者が作り出した「葉っぱビジネス」は、

退職した後や子どもを育てたあと、何もすることなく日々を何か足りない気持ちで過ごしていた人たちに、葉っぱ集荷を通じて「仕事という出番」と「稼ぐという役割」を与えた

そのことがどんだけ地域を活性化したかは想像するまでもない

毎日やるべきことが出来て、お金が儲かって孫にも小遣いがやれるようになったり

* * *

比較して自分がいま、地域おこし協力隊として活動している現状を見ると、「国の補助金がある」という状態でしか物事が動かない仕組みの中にいる

補助金があるから町の人に、「ただみたいな値段でデザインが提供できる」、「一点物の製品が超安価で提供できる」、「ワンコインで子どもむけの工作教室が開催できる」などなど

これは逆にその地域の経済や考え方を歪めてると思う

* * *

地域おこし協力隊は、適切な位置付けが他にないから公務員という形にはなっているけれど、「起業家として地元にビジネスを作り出すことを求められている存在」だと、所轄する役場も含めて再認識したほうがいいと思った

「地元の人・物・場所を生かして、お金を儲ける仕組みを作ることをミッションとした」公務員であると

自分の認識が変わった一冊

マンガ 僕の妻は発達障害

「僕の妻は発達障害」ナナトエリさん、亀山聡さん著

読み始めたのは当時付き合ってた人が、漫画に出てくる「知花さん」に似ていたから

初対面の印象は「できる社会人!」だったのが、付き合い始めてみたら、子どものように何にでも興味を示したり、なんでも過剰だったりして、漫画を読みながらひとりで「そうそう!」と何度もうなづき

* * *

ただ、いま読み返すと胸が痛くなるところがたくさんある

人混みで腕を組んで安心していたのは、それが嬉しいというだけじゃなくて、混雑した中を歩くのがそもそも苦手だったのかもしれない

約束の時間にいつも遅れるのは、出かける前に「どうしても気が散って他ごとが気になってしまうから」だと理解してたけど、やっぱり関係が悪くなる火ダネの一つだった

また「空気」が分からないがゆえの武装が笑顔だったり、キツイ顔だったりして、その武装を解凍するのに1時間くらい話すこともよくあった

漫画の中の知花さんは、旦那のさとるくんと「関係を続けていくために」と宣言して、お医者さんの力を借りている

それは知花さんを治すためではなくて、そのままの状態で生きていくための「サポート」

* * *

「専門家のサポートをもらおうよ」と付き合ってた人に僕は何度か提案した

僕一人では支えきれない場面が何度も出てきていたからだ

しかしサポートを受けにいくことはなかった

 

結局、ぐるぐるに絡まった毛糸のような関係になり、もうそれを一つひとつ解きほぐすエネルギーも機会もなく、現実の僕の「チカさん」は離れていった

その後チカさんは新たな人と出会えたようだけど、もしかしたら「サポート」はその人となら要らないかもしれない

なんであれ漫画のなかの「知花さん」のように幸せになってほしい

本 かがみの孤城

かがみの孤城辻村深月さん著

を読みました

学校に行けなくなった、中1のこころ(主人公)が鏡の中の世界に招かれるお話です

伏線がどんどん回収されていく構成も面白いのですが、「学校に行けなくなった子の毎日の気持ち」がグサっと来ました

学校に行けてる子たちの日々ですら、ヒリヒリするものが伝わってきて

自分の知ってた時代の学校と、空気が本当に違うのだと

そして個人的な痛みでいえば、こころの担任の先生の「自分の正義を疑わない&揉め事から逃げる、振る舞い」が自分にもあると

人が成長していくときに関わる仕事は、仕事として線引きしてやったら必ず相手が傷つくように出来ているんじゃないかとすら思いました

でもきっと、どんな形で成長に向き合っても傷つけるんでしょう

 

このお話は、ストーリーの中で解決する課題を「現実世界でどうやって実現していくのか」という宿題もくれる作品です

オススメ

chatGPT(AI)を使うというスタンダード

chatGPTという会話AIを使ってみました

文章が必要な仕事、プログラマー、勉強にもおすすめなので紹介です

 

例えば、「影」についての過去の人類の考え方について聞いてみると・・・

 

・・・のように、テキスト化したネットのデータの海から、確率を使って応えてくれます

 

他にも新しい言語を作ってというお願いをしてみると、

・・・このように、色々な使い方ができます

小説を書いてもらうこともできます

個人的には物理学の「電子のスピンって何?」というのを、色々な角度から聞けたのがためになりました

* * *

ただ、正誤の概念をAIは持たないので、正確性を求める話にもミスや誤解が普通にシレッと混入してきます

そして論理がないので質問を重ねると、さっきと正反対のことを普通に言って、悪びれることもありません(なんか政治の発言に似ている気が・・・)

そういうマイナス面があっても、googleで検索するよりもよっぽど使いやすいし、広告も出ないし(今は試用版だからというのもある)、これから一つのスタンダードになっていくことは間違いないと思います

すでにこれを使ってレポートを提出した学生もいるらしく、AIが書いた文章かどうかの判定も必要になっています

* * *

勉強の成果に使うのは議論の余地がありますが、仕事で成果を出すためには、もう全然使えばいいし、逆に使わないことで不利益を被るだろうなとも思います

プログラミングで「こういう機能を含むコード」を書いてというのも一瞬で対応して、一気に単純作業部分が機械化された感じです

人間が行うのは「目的とゴールを定めること」という形にどんどん集約されていくでしょう

* * *

近いうちに誰かが作ったアプリとして使えるようになると思いますが、今は無料であることと、試用段階でミスが多いため「AIがなんであるか」がよく分かると思います

以下のリンクのページの「TRY CHATGPT」ボタンから使えます

(メルアドによる登録が必要で、英語案内ですが大丈夫!)

openai.com

 

どうぞお試しあれ

本 私たちはAIを信頼できるか

「私たちはAIを信頼できるか」インタビューと座談会

 

今まで「スマートシティ」や「メタバース」という言葉を
単に「便利な街」とか「VRの世界」と思ってたけどそうではなく、
「AIが全てをコントロールして効率的に動く」街なり世界の話だということを知った

* * *

ただ現状AIは「フレーム問題」が解決されいてない
これは何かの課題を解決する際に、「どこまでの範囲でその課題を解決するか」という問題で、今のAIにはその判断ができない

例を挙げると、たとえば「人類が一万年後まで生き延びるような社会」という課題をAIに与える
すると、10000年後まで人類が生き延びても、10000年と1日たった日にはエネルギーが枯渇するプランを出してくるかもしれない

そこで、「宇宙が続くかぎりできるだけ長く人類が存続できる社会」と課題をAIに与えると
その瞬間に人類の99.99%ぐらいが粛清されて、遺伝に問題が出ない程度の人数だけを残して、エネルギー消費量を落として人類を存続させようとするかもしれない

つまりは、フレーム問題を解決しない限り、人間が「全ての前提条件を考えぬく」必要がある(それをAIと呼ぶのだろうか)

* * *

いつかは「フレーム問題」も技術で解決する日が来るかもしれない
もしくは、知性のあり方が人間と一緒である必要はないので、人間が全然理解できない種類の「知性」がAIに出現して、何とかなるのかもしれない

後者の場合はそれこそ「信頼できるかどうか」すら判断できないけど
前者の場合でも、おそらく人間が自分たち自身の理解が進んで(そうでないとAIに実装できない)、問いかけの意味も変わってくるのかもしれない

・・・といろいろ思うのだけど、本の結論は「人間は(現状のままでも)AIを信頼してしまうだろう」と

 

本 本好きの下剋上 

本好きの下剋上」 香月美夜さん著

転生ものの小説では、もしかして一番人気じゃなかろうか?

* * *

この作者の面白さは、主人公の「マイン」が

・本好き(転生前の世界と同じ)

・体が虚弱(理由となるもう一つの設定はある)

・平民と貴族と魔法がある世界に転生する

という設定だけを頼りに、壮大なストーリーを展開させる実力を持っていること

たとえば、貴族は誰かと会うときや物を贈るときなどは、すべて「側仕え」を通して処理して自分は直接手をくださないなど・・・っぽいっぽい!って思ってしまう(笑)

そして貴族は「側仕え」と「護衛騎士」がどこに行くにも必ず必要で、その側仕えや護衛たちも、ちゃんと貴族の学校を卒業しないと成れないとか

そういう一つ一つの設定が、ちゃんと物語を豊かにする伏線として回収されていくところが本当にすごいと思う

* * *

とりあえず読み出すならピッコマでいいと思う

でもブツ切れで読むと大変だから結局は、本を手にいれることになると思われ

図書館もオススメ

全体的な印象をいうと、最初のほうの話と、中盤・後半とがマインの状況が変わってきて、同じ密度で書かれてるのがなんだか不思議な気持ちにさせらる

おそらく、普通は連載がもっと短い段階で打ち切られるから、この小説のように息の長い話が一つの作品で展開される、という経験自体が読者としても珍しいのだと思う

piccoma.com

 

Amazonならこちら

でもさすがに2022現在で31冊出てるから、なかなか手が出ないだろうと思う

現在「女神の化身」の直前で、やっぱそう来た!?・・・とほくそ笑んでるところ

ちなみにコミック版も出てるけれど、小説を読んだ人が確認するための構成になっていて、話の道筋がだいぶ省略されている

秋の夜長に