ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 運命の恋をかなえるスタンダール

 「運命の恋をかなえるスタンダール水野敬也さん著

万平聡子は過去にトラウマがあり男の人とうまく付き合えないまま大人になってしまった。あるとき本棚からなぜか本が一冊落ちてきて、それがスタンダールの恋愛論だった。そこからスタンダールの恋愛指南が始まる。。。

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個人的にとても、とても、ためになった。恋愛妄想派の人はきっとこの本の主人公、万平聡子と(含む自分と)同じ失敗をしているハズなので紹介したい。

恋愛妄想派の人(含むガールズトークの盛り上がり)は、相手のことを自分が勝手に都合よく考えている間に ” (相手の)結晶化作用 ” がどんどん進んで、なのに実際の関係はそのままで、そのズレが大きな原因の一つとなっていつも失敗する。

相手のことを妄想する時間を減らし、相手にとって ” 自分 ” が結晶化作用を起こすために行動をしていく。このこと一つでも妄想派の人には転機になるんじゃないだろうか。

運命の恋をかなえるスタンダール

運命の恋をかなえるスタンダール

 

改めて言うまでもないんだろうけど、相手にどう思われるかを気にせずに自分が素直に感情を出して、これは好き、これは嫌いというのを相手の会話の中で普通に出していくのが一番いい。だから気にしてない相手には好感を持たれることが多くて、気にしてる相手には自然になれないから好感を持たれにくい。

そういう自然さをまずは目指して、その中に少しだけいたずら成分をいれよと。悪女成分をいれよと。小悪魔成分でもいい。気があるかも?そぶりをちらっと入れて、ほっとくとか。相手の周りの人に親しそうに振舞って嫉妬を煽るとか。そこだけはプラスαのテクニックで。

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そんなん当然じゃん!って人にはおよびのない本なので、結晶化作用にピンと来た人は読んでみると水野敬也さんに感謝したくなるかもしれない。ちゃんと小説としてのオチも用意してるのはさすが。