ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 ルールを変える思考法

「ルールを変える思考法」川上量生さん著。

経歴や仕事の仕方も面白いけど、やっぱり考えが一番面白い。なんで文明が発達して、コンピューターが出て、ネットが出て便利になったはずの社会で、つらい会社勤めになったりしているんだろう?って思ったら、その回答がここに。

いまの世の中の進化は、人間そのものの進化ではなく、あくまでも「人間の外にあるロジックの進化」になっているからです。(本文より)

言い換えると、もうすでに世の中は人間のための発展じゃなくて、社会を貫く「ロジック」が動きやすいように環境を整えていくお手伝いを、”人間”がしている。あくまで主役は「ロジック」なので、人間の都合(幸せとか健康とか)は二次的なものとなってしまうから、しわ寄せが弱い部分に来てるんじゃないだろうか?

AIがいつか人間を超えるというイメージは多くの人が持っている気がするけど、それは「ロジック・ファースト」世界の「分かりやすいアイコンとしての " AI "」 と捉えたほうがいいのかもしれない。

現在の世界で有能な人が活躍すればするほど、ロジック主義の世界がどんどん発展・構築されていく。「ルールを変える思考法」というのは、そのロジック・ファースト世界のルールに、どれだけ長く・深く対抗できるか?を考えた軌跡であり、同じように戦ってくれる(遊んでくれる)人へ向けてのメッセージだと思う。