ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 「超」老人の壁

『「超」老人の壁』養老孟司さんと南伸坊さんの対談。

例えばルールの話。障害者施設で19人を殺した犯行を基準にして、普通の人をコントロールしようとすること。これに養老さんは怒っている。

昔はあらゆる現場で、自分の体を張って ” 例外 ” に対処する人がいたんだろう。もちろん養老さんもその一人で。そのおかげで全体として今より気楽に過ごせた。

体を張る人がいなくなってきたので、「例外」への個別対応ではなく、新たな「社会全体に不便をかけて&実効性の薄いルール」による対策が講じられるんだろう。

”より安全だから”という言葉に思考停止すると、どんどん日常が窮屈になる。

超老人の壁

超老人の壁

 

自分は養老さんの言葉を生き方の指針として受け取っている。そのときに全部が理解できなくても全然よくて(実際無理だし)、今回響いた言葉を毎日の中に落とし込んで使えるように一つずつもらっていく感じ。

だからどんな形であれ、養老さんの言葉に触れられる機会はありがたい。長老の意見というのはこういうものだと思う。