ココロミにきみ

本と体とプログラミング

本 肌断食 スキンケア、やめました

「肌断食」平野卿子さん著。

人は健康を害したときに、自然に立ち直る仕組みを身体が持ってるんだから、肌に限らず余計なことはできるだけしないほうがいいんじゃないか?って思っていた。そしてこの本に出会う。美容業界からはおそらく黙殺されているであろう主張。

「スキンケアは本当に何もしないことが一番肌にいい!」

化粧水、乳液、クリームは一切不要。というより使うと肌が老化する。クレンジングはさらに最悪。水洗いだけでいい。今この話が信じられなくてもいいから、肌ケアの一つの選択肢としてこの本を読む価値はめちゃくちゃあると思う。

最新版 肌断食: スキンケア、やめました

最新版 肌断食: スキンケア、やめました

 

肌にはもともとバリアの機能があって、健康に普通に機能している肌はそもそも外部のもの(クリームとか)を跳ね返してしまう。だから、いわゆる”スキンケア”は、そのバリアをわざわざ界面活性剤で壊して、そこに保湿液を注入して外をポリマーで覆う。 そうすると一見、瑞々しい肌になるが自分自身の肌は界面活性剤で壊され、保湿機能は働かなくなり、老化する。

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個人的には2つのことを前から思っていた。一つは年上の女性が、化粧とか関係ないところの肌はすごく綺麗なのに、顔の肌だけ老けているよなと。

また、海の家とかにいる地元の漁師のおじいちゃん漁師が、小麦色に焼けているのに顔の肌がえらく綺麗で、この人たちはもともと体が強いからそうなのかなと思っていた。

でもこの本を読んで理由がわかった。良かれと思ってやってきたスキンケアが自分の肌をより痛めつけていたんだと。逆にスキンケアを全くしなかったことが、肌に一番良かったんだと。

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著者曰く、スキンケアは基本水洗いだけで、体調がわるいときに肌がカサついたら、日本薬局方の白色ワセリンだけ使えばいいと。純度が高く安全性が高いと。 これすらも、基本的に使わないに越したことはないとも。

【第3類医薬品】日本薬局方 白色ワセリン 50g

【第3類医薬品】日本薬局方 白色ワセリン 50g

 

 そのうち薬についても同じような話が出てくるんじゃないかな?例外は、緊急で、いま飲まないと死んでしまうという類の薬だけ飲んで、あとは基本は毒でしたみたいな。

どのくらい長いタイムスパンで考えてその人の”病気”を観るか、どの臓器や体の機能の範囲まで見た上で”治療する”かって視点が変わるだけで、医療の常識がいろいろ変わりそう。総合診療医って最近はやりの名称自体が、じゃあ今までどうだったのと思いたくなるし。

今後医者でない人が、医療AIを使って従来の医療以外の方法論を編み出せるようにするのが、AIの有意義な使い方の一つだと今思いついた。