ココロミにきみ

本と体とプログラミング

一本下駄へ 人工衛星歩き

今週のお題「わたしの一足」

一本下駄をつい、買う。うそ。ずっと前から欲しかった。
それを話した同僚に「どこに(あなたは)向かってるのですか?」と暗唱例文のような質問をされる。むべなるかな。
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まるみつ|ボディーバランスボードタイプ-G一本歯
歩いてみたが歩けない。時速2kmがいいとこ。地面を蹴って歩けないので、赤ちゃんが最初に歩き始めるときのように倒れかけて重心移動で歩く。これで昔の天狗たちは走ったというんだからすごい話だ。
わかったのは、普段私たちは靴で歩くときに一歩一歩、「勢いをつけて止めて」を繰り返していて、それが無意識の癖になっているのだなと。だから歩けない。
下駄で普通に歩こうとしたら、倒れる力を止めずに次々に足を出すことで「歩く」になる。つまり倒れ続けなくてはいけない。これは怖い。まるで人工衛星が地球に対して「落ち続けている」ことで回っているのと同じ。
さらに鼻緒が下駄のどまん中にあるので、人差し指と中指の間でも履いてみる。新感覚!ヨガや身体技法でよく、中指を意識して前に出すように歩くことを言われるので、この歩き方も「あり」かもしれない。
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この下駄で歩いたあと数時間して、古文の「ものぐるおしけれ」という言葉がぴったりなハラヘリが襲ってくる。オトナになってから二度目。最初きっかけがわからなかったが、どうやら普段使わない身体のいろいろな部分を使った時、なんじゃないかと。
ながもく 一本歯下駄/天狗下駄 ゴム付 大人用 (黒ハイミロン)
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どこに向かっているかと言われたら、「身体の中に向かっています」と応えよう。