ココロミにきみ

本と体とプログラミング

佐々木麦さん個展 ー放下ー 2016.1.20〜2016.2.2@高島屋難波

年上の画家の友人の絵が変身していた。明るく生命力溢れて、教科書に載っていそうな絵になっている。特に色遣いが自由になって、けっこう大きなタッチで、”空”を紫や赤や白で描いてるのに、それがすごく自然でずっと見ていたくなる。

前回の個展までの絵は、寂しさと物悲しさが前面に出てきてたのが、代わりに生きる喜びが前面に出てきた。付き合い始めた女の子の、喜びが全身に溢れてるような感じ。見てると元気が伝染してくる。

DMの絵は変身の初期らしく、暗さと明るさがまぜこぜになっている。このDMでは変身が伝わらないのがもったいない。

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なんでこんなに変わったんですか?と尋ねても、(本人は)あまり自分では変わった感覚がないと。違うことがあるとすれば、現場(自然の中)に出かけることが多くなったことと、今回は描くのが楽しくてしかたなかったと。

「いつも絵を邪魔するのは”自分”なんだ」と画家の友人は繰り返すように言っていた。今回、”個性を出さないといけない”という呪縛から解放されて、絵が”明るく”なったんじゃないかな?今までの絵の”暗さ”は、絵に流れてる”自然”を、友人が”自分”を使って堰き止めていたことによる”暗さ”なんじゃないかなー。

この”自分”を主張することによる”暗さ”って、けっこうどんな時でも現れるものなんじゃないかな。

そしていつでも人は成長して変わっていくというのを、目の前で見せてくれたことにも感謝!勇気をもらいました!

 佐々木麦さん個展 ー放下ー 2016.1.20〜2016.2.2@高島屋難波